2012年07月30日

特急やまばとの思い出

国鉄の「特急やまばと」が赤湯駅を発車して山を登り始める。
もう窓の外は暗く景色は見えないが家々の明かりが見える。

「長らくのご乗車お疲れ様です。あと10分ほどでかみのやま到着です。」

車内アナウンスがかみのやま(現かみのやま温泉)到着を告げ、停車。

上山駅1番線に到着。

改札直結のホームなので出迎えの人が改札越しに見える。

これから1ヶ月近くここで過ごすのです。

そう、小学生のころ、
僕は夏休みになると上山の親戚の家に長期滞在していたのです。

あのころ、上野から上山までは
特急やまばとで4時間以上かかりました。

やまがたは僕の住む神奈川からはとても遠いところに感じたものです。

今は東京駅から2時間半で着いちゃうんですよね。

時間的に近くなったことはビジネス客にはうれしいことでしょうが、
僕は4時間以上もかかる遠いところという印象があるからこそ、
やまがたへ行くということは特別なことに感じましたし、
早々簡単にはいけないところと言う想いがありました。

夏休みに入るとやまがたの母方の祖母の家に行くことが楽しみで、
前日は夜もよく眠れないくらいにうわずっていたものです。

山形新幹線、確かに早くて便利ですが、どうでしょう。

上山駅も、山形駅もきれいで立派な駅舎に変わりました。

ただねえ、昔の姿とくらべるとどこかよそよそしい、
都会の無機質な駅をまねたようななんとも
味気ないものに感じてしまうんです。

駅前もバスのターミナルはすっかり寂れてしまって
なんかもの悲しい気持ちになります。

でも風月堂はまだがんばってるようですね。



Posted by らぶやまがた at 08:54